(有)梓工務店 石場建て伝統構法土壁の家 構造設計に基いた古民家再生の専門工務店です。

 

古民家再生

 

古民家再生

古民家再生
 
 
 
 滋賀県彦根市鳥居本町の中山道沿い

180年前より建つ合羽商を営む古民家の再生
 
 古い家に今、スポットが当たっている。人が住まなくなった古民家、商家に手を入れ、新たな情報発信地として再生しようという動きがあちこちで見られるようになった。どこかほっとする家屋を拠点として人々が集まる多目的スペースにしたり資料館にするなどアイデアはさまざま。県内各地で民家リニューアルに取り組む人々を追った。
 
 旧中山道の宿場町、彦根市鳥居本に建つ築180年の旧商家が、『伝統の建築技術』で約1年かけて再生江戸の風情をたたえてよみがえった。現在の家主は会社員、松本道昭さんで母親の光代さんと暮らしている。道昭さんからさかのぼる6代前の先代が興した、カキ渋を塗った和紙でできた携帯用の雨合羽(あまがっぱ) などを製造・販売する商家[松本商店]が同家の元祖だ。当時、中山道を行く旅人が、旅の途中に雨合羽を買い求めたほか、製品は全国に流通製造・販売店は鳥居本周辺に三十五軒ほど集中してあり、全国シェア約八割を誇ったという。しかし、時代は変遷。周辺では次々と店じまいし松本さんの店も道昭さんの父、一義さんの代で商売は途絶える。そして、六年前、一義さんが七十二歳で死去する。周囲の商家が次々と現代風建築に建て替えられていく中「今後、この家をどうするか」を、松本さんの妻、光代さんと長男、道昭さん、長女の小山琴子さん、次女の相島かよ子さんの三人の子供たちは話し合った。家族の出した結論は「父の商売を継ぐ事はできなかったけれど、遺志は継ぐことはできる。父が愛したこの家を復活させよう!」 全員一致で旧商家の『復活作戦』が始まった。
   
 長い歴史を物語るように家の中には商売で使ってきた道具や代々この家に嫁いできた妻達の嫁入り道具など古い家具が数多く残されたままになっていた。一昨年、光代さんらがこれら家具を整理しようと中庭に運び出していると、偶然、中山道の古い民家などを実地調査していた滋賀県立大学教授と学生らが興味を示した。商家再生の話を聞き「研究調査を兼ねて自分たちも協力させてほしい」と、重量のある家具を屋根裏から運び出す力仕事を手伝ったり、ほこりを払い、ぴかぴかに磨き上げてくれた。家の再生はこれまで何軒もの旧家修復を手掛けてきた奈良市に事務所を構える建築家に依頼、一昨年十月に修復作業はスタートした。工事には「江戸時代の建築技術に触れられる貴重な機会」と地元の工務店や大工らが名乗りを上げて参加。古くなった土壁などは取り払われたが、基礎の柱は強度も十分で、柱の根継ぎでは、釘や金物を使わない昔ながらの伝統の工法を駆使して修復を進め、昨年末、一年がかりで松本さん一家待望の家が復活した。
   
 小山さんは結婚後、現在は大阪に在住。約八年前からNPO活動に取り組んでいるが、「将来はこの家を拠点とし、故郷・彦根でNPOを手掛けたい」と構想を温める。気軽にのぞいてもらえるように---と、通りに面した庭にあえて門は作らなかった。かつての一階土間は板張りの居間に変わり、人が集える多目的スペースにもなる。
   
 
 過去と現代、人と地域を結ぶ空間を目指して---。
 歴史ある家は地域の財産。この家が地域社会との接点となれば」
と松本さんの家族の夢はふくらむ。戸津井康之(平成14年1月1日(火)産経新聞滋賀版より)
 
設計・管理:藤岡建築研究室
 

施工実績

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現地再生の家

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